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事務所より 民事信託・遺言・後見・相続

相続と土地の登記について

こんにちは 最近 相続のことと 土地の登記のことの報道が多くなりました 東日本大震災のことが契機となってと言われたりもしていますが この問題は何も最近になって始まったことではありません 顕著になったことは確かですが 今ま […]

こんにちは

最近 相続のことと 土地の登記のことの報道が多くなりました

東日本大震災のことが契機となってと言われたりもしていますが この問題は何も最近になって始まったことではありません 顕著になったことは確かですが 今まで 問題にならなかったわけではありません

実際に困るのは 行政が道路等の拡張などで用地買収を図ろうとした際に 実質所在者不明であることによって困難を極めているのです

確かに不動産については 裁判上の相続放棄をすること以外は 所有権を放棄することは想定されてはおらず 必ず 誰かが所有していることを想定して 実務的には運用を図られています

最近 マスコミの取り上げ方と土地を捨てるという言葉が一人歩きしていて どうしたものだろうかと首を捻りたくなる気持ちもあります

以前 こんなこともありました 「先生にお見せしている土地のリストは、今回、相続する土地です。これ以外の(相続する)土地もあるのですが 故人の前の代(すなわち被相続人の親御さん名義)の土地であり、大した土地ではないので、先生にお見せはしません。リストの下に書いてあったのですが、書いてあるところは切り取って捨ててしまいました。土地も同じように捨てるのです…。」とおっしゃった依頼人もいらっしゃいました。
職務上、「捨てても良いですよ。」なんてことは言えません。むしろ「一部を相続して、一部を相続しないことは、原則できない。」こと、調べられれば、いずれはわかることであり、将来的に(行政等も含めて)利害関係者から、何かしらの不測の損害を被ることもありえる旨を申し上げましたが、「良いんですよ。捨ててしまえば…。近頃流行っているじゃないですか。同じことですよ。」とおっしゃったことは今でも忘れることはありません。

こんなことが起きないために 相続による権利の承継の登記は、必ずすべきと考えます。

 

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