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事務所より 会社・法人・企業法務

ご無沙汰していました

 なかなか、実務的にも、受験機関の講師業にも、急がしくなってしまって、全然更新できずにいました。ご了承ください。

 実務案件が舞い込んできて、ドタバタしていて、こちらのブログにしても、サーバーメンテナンスにしても、なかなか手が回らずにいました。

 会社法で気がついた点を記したいと思います。

 募集株式の発行で、時価発行で行わなければ、税務上も問題となるので、それを配慮するために、依頼人の顧問税理士に税務会計上の一株の価格を算出してもらい、その上で、価格を決めて行いました。

ただ、このときに注意しなければならないことは、会社法199条第1項代2号にある括弧書きです。そこには、「払込金額(募集株式一株と引き換えに払い込む金銭又は給付する金銭以外の財産の額をいう。以下この節において同じ。)…とあります。

 自己株式の処分は考慮しなければ、払込まれる金額の総額は常に、発行する株式の総数に比例する関係で、算出されるということです。また逆の見方から、払込金額の総額を発行する株式の総数で除した場合、払込金額が割り切れなければならないという事になります。

 どうしても、何かしらの理由で増資を諮りたいという気持ちと、よけいな出費をしたくないという固定観念にとらわれていて、増資の目的額にこだわるあまりに、 払込金額の総額を発行する株式の総数で除して得られた払込金額が割り切れないということがあり得ます。その場合。満たすまでの株式数を発行するか、払込金額の若干の修正をはかって、資本金の額と若干の資本準備金に割り当てる必要があります。

 こんなところです。

 写真は伊勢市を流れる宮川です。度会橋から撮影しました。

三重県度会郡を流れる宮川

旧ブログ「時報」より、移植しました。移植日 2022年4月13日

資格試験受験機関の講師をしていました

なんだか、懐かしいものです。当時は、実務と上記見出しのとおり講師業、それから自前のサーバーで運用していたため、そのメンテナンスに追われていました。

私は、大学は法学部ではなく、エンジニアリングの工学部を学位卒業し、その後OAの周辺機器のメーカーの技術者、半導体関連装置のサービスエンジニアを経て、司法書士試験を受験(2回)し、合格。合格後、すぐに資格試験受験機関の受講生チューターおよび講師そして実務でも、一とおりの研修および数ヶ月間の事務所勤務を経て、すぐに独立開業しました。職歴を振り返ると、当時約束手形・小切手を発行および読み取る装置や(当時はブック式の)謄抄本作成機の製造している会社に勤めていたことは、司法書士の仕事が、実は社会人になって、とっても身近に存在していたのか! とふと思ったりしたものでした。

会社法のこと

当時は、商法典で、会社法が独立、民法の法人規定も改正もあって、講師業は、いろいろ忙しかったことを覚えています。実務はというと、新たな有限会社の設立ができなくなったこと、株式会社によっては、取締役の任期が約10年まで伸長できること、役員の解任の要件が緩和されることなどが、騒がれていたと思います。

実務で対応した「増資」にまつわるエピソード

上記の増資に関するエピソードは、実は、実務で対応した事案です。募集株式の発行に際して、その払込価格のことが、お客様が希望する総額を発行する株式数で除したところ、整数で割り切れなかったので、その説明をし対応したことをよく覚えています。

増資は、税理士先生の判断が必要

増資は、会社と出資者の資本取引になりますが、株式を発行するなら、その価格の決定は、慎重にされることをお勧めします。会社の「一株の価値」と今般出資する金額が安い場合は、出資者個人に所得税が、高い場合は、法人税が課税される可能性があります。個別具体的な事案については、税理士先生にお尋ねください。

増資に関することは、当事務所Webページでも記していますので、ご参照ください。

募集株式の発行手続の相談をお受けしております
司法書士 大山 真 事務所
TEL: 047-446-3357