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事務所より 法教育

司法書士という先生の業務 14,5年前の決裁の情景から

こんにちは ところで 司法書士という先生 どんなことをしているのか ご存知でしょうか 実は 登記業務のみならず 裁判事務にも対応しております もっとも裁判事務業務は 弁護士の先生とは違い 後方支援をしていく業務です また […]

こんにちは

ところで 司法書士という先生 どんなことをしているのか ご存知でしょうか

実は 登記業務のみならず 裁判事務にも対応しております もっとも裁判事務業務は 弁護士の先生とは違い 後方支援をしていく業務です

また行政書士の先生と どう違うの? それは弁護士の先生の仕事ですよね? という質問を受けることもあります 特に他士業の先生方や 任意団体が認めた資格のコンサルタント業の方からも よく聞かれます

確かに 司法書士の先生は あまり見かけないですし 行政書士の先生 弁護士の先生 時折 司法書士の業務であるにもかかわらず税理士の先生にお願いしている認識を持っていらっしゃる方も時折見かけます

なぜに 影が薄いのか 14,5年くらい前の不動産取引の決裁の情景を振り返るとよくわかります

14,5年くらい前までは、人生で最大の買い物である不動産の取得の際に 仲介業者の方から「先生」と呼ばれる方(実は司法書士なんです)を紹介を受けて 決裁現場に現れ 仲介業者から『先生』に印鑑証明書、住民票の写しの提出を求められ、(その際に説明をうけたかどうかは?!? よくわかりませんが)委任状(ひな形)に署名押印をし それらの書類を先生に渡して よく分からない空白の時間(この時間とは 銀行での送金業務のため順番待ちしている時間なんです)を過ごし その後銀行員が現れて お金のやり取りが終わった途端 先生は応接室からそそくさと出ていった そして後日 郵送で「不動産登記済権利証」が送られてきた
という とある不動産取引の決裁現場の様子を記しましたが 当事者は この「先生」と呼ばれる方と どれくらい接したことでしょう 普通に応接室に過ごしていて 先生に話しかけなければ 正味10分も接していなかった ことになると思います

残念なことかもしれませんが 当時は あまり説明をすることもなく 当事者は「既に仲介業者に任せているから 大丈夫」という(よく探してみると根拠のない)安心感から 特に 先生についての紹介や 先生からの説明を受けることもなく 決裁はどんどん進められていきました

今日においては 法律上 依頼者の本人確認の要請もあり 決裁に挑む数日前から 実は関与することが多いのですが 仲介業者の説明が行き届いていないと 結構対応に苦慮することもあります(苦笑) 私も事前の説明と本人確認を含めた面談を行っていますが 初めは本当に緊張される方が大多数です もっとも ゆっくりと説明を差し上げ ご理解頂き 決裁後のフォロー(身近な法律相談)もしております

ところで 取引決裁を完了させて良いかどうかの判断は 実は司法書士の先生によってしています(ちょうど空港業務の管制官の仕事の様にです) なぜか仲介業者ではないのです(報酬面からすると実は仲介業者の方が圧倒的に 我々よりも当事者から頂いているのですが) 仲介者はあくまで仲介者という位置づけであり 契約上の義務履行と当事者の納得を確認することが片面的になるためでしょう (余談ですが 以前 売主買主両者を取り持つ仲介業者が売買に係る送金が完了した後 そそくさと御帰りになられたことを良く覚えています 通常 物件のことなど いろいろ話をしなければならないこともあるのにです のちに買主様にお聞きしたら いろいろあったようです)
取引を観念的な安全性を担保するために 司法書士の先生が決裁現場に立会いに応じております 現場では 当事者には よく分からない人物が実は 決裁を行って良いかどうかを判断し 送金の指示(実行と呼んでいます)をしています(ちょうど管制官が 飛行機の機長に離陸の許可、着陸の許可を出していることと似ていますね)

ただ 取引が終わってしまうと 何事もなかったかの様に 日常に戻ってしまうため 司法書士の先生は 普段 どのような業務をされているのか よく判らない ということなんでしょう

次回も この題目について いろいろ記していきたいと思います

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