カテゴリー
不動産登記申請 会社・法人・企業法務 民事信託・遺言・後見・相続

利益相反

 近頃、実務で気になったことを記したいと思います。我々の仕事で、この「利益相反」と聴くと、親子間、若しくは会社と役員間というイメージが強くあります。
 でも、それだけではなく、後見の関係でも生じる事があります。(未)成年後見人と成年被後見人(もしくは未成年者)間の場合でも、生じる場合があります。どのような場合が考えられるのか、それは、相続の事案で考えると、相続人が成年被後見人もしくは未成年者であって、次順位が(未)成年後見人である場合などです。
 また遺産分割協議において、(未)成年後見人と成年被後見人(未成年者)が同順位である場合も、もちろん利益相反になる事案です。
 このような場合、特別代理人の選任が必要になります。勿論、被後見人(未成年者)の次順位の方が、特別代理人になるのは、相当ではないので、第3順位(被相続人からの親族関係では、兄弟姉妹になります)の方でも、可能だと考えられます。また利害関係がない方でも、特別代理人候補者としてあげるのも、支障はないと思われます。
 財産関係で身内に、あまり知られたくないのであれば、司法書士に依頼する方法もあると思います。

庭先に咲いていた花

上記記事は、旧ブログ「時報」より、2022年6月6日に、本ブログに移植しました。なお、内容を一部加筆修正しました。

補足

利益相反のことは、概ね、上記記事のとおりですが、一番印象に残っている事案として、根抵当権の抹消登記申請の準備のときに、組織と組織の構成員の関係で利益相反に対応したことです。詳細はここでは記しませんが、実体上の根抵当権という権利を消滅させる過程で、利益相反が生じる不思議な事案だったことをよく覚えています。

以外にも、利益相反に該当するしないということは、よくあります。もしも迷われ、どうすべきか判断が難しいことであれば、対応いたします。

司法書士 大山 真 事務所
TEL: 047-446-3357
web: https://makoto-ohyama-judicial-scrivener-office.jp

コメントは受け付けていません。