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費用報酬のこと

こんばんは、今回は、「費用報酬」のことを取り上げたいと思います。

費用の見積

まず費用について記します。費用とは、いわば、誰に頼んでも必要な経費のことであり、ご自身で申請したり、申立てをする際に、行政庁、裁判所に支払う金額だったり、小為替の振り出しにかかる費用だったり、郵送手続きで支払う金額を指します。不動産登記申請、商業法人登記申請であれば、登録免許税も費用に位置付けられます。

費用の算定に必要なもの

費用の算定に必要な資料等ですが、不動産登記においては、所有権移転であれば固定資産評価証明書が、抵当権抹消ならば、その担保権の設定契約書が、登記名義人の住所変更、氏名変更であれば変更する必要のある不動産の数の存在を表す書類(該当する不動産登記事項証明書および登記上の住所から、現在の住所までの繋がりを証明できる書面)が必要になります。

費用の算定に必要なものがなければ、見積もれない

電話越しで、いくらですか?とよく聞かれますが、電話越しでは、正直わかりません。

例えば、電話でお寿司屋さんに料理の注文をする際に、手元にメニュー表があれば、そのメニュー表を見ながら注文することになろうかと思います。ただそれにしても、注文者が、その料理を食す人たちの数は、一人一人がどれくらい召し上がるのか、その分量は、品質をどれくらい求めるのかによって、必要な費用も変化するはずです。

私たちの報酬も、何をどこまでのサービスを求めているのか? そもそも、電話をいただいて、二言目の時点で、どのような事象・段階に物事が進行しているのか、皆目見当がつかないため、お答えすることができないのが実情です。

判らなければ概算は高額に

費用報酬を見積もるに当たって、その材料が提供されなければ、こちらも想像でしか、回答することができないため、一般的に高額な費用報酬金額を提示せざるを得ません。

他の同業者や葬儀業者とタイアップしている同業者による いわばおとり広告のように、「数万円」うしろに小さく「から」という文言がよく振られていたりもします。基本的に、登記申請のみであって、確認すべき事項が何もなく、単に提出し、委任事務終了後、必要関係書類の引き渡しのみであれば、本当に安く対応する場合もありうると思いますが、そのような事案は、はっきり言って皆無に等しいものです。提出する準備が調っているのかというとまずそんなこともありません。大抵は、何かしらの手続きが必要なことがあります。

費用報酬を明確にする方法

それでは、費用報酬を、明確にする方法は、ないのか?というとそんなことはありません。間違いなく存在します。それは、しっかりと委任するために、材料を準備することです。不動産登記申請ならば、固定資産の評価証明書、相続手続きならば必要なすべての戸籍謄本等の相続証明書、遺産分割協議書、裁判事務で、民事訴訟ならば請求することができる原因が記された契約書、家事事件手続き、例えば離婚後の財産分与等の裁判事務または不動産登記申請ならば、戸籍謄本、不動産権利証、固定資産評価証明書の必要関係書類の提示があれば、具体的な見積もり金額を提示することができます。

見積もるための材料がないところで、費用はいくらですかと問われても、答えようがありません。必要関係書類をご準備の上、問い合わせされることをお勧めいたします。

司法書士 大山 真 事務所
TEL: 047-446-3357
事務所:〒270−1432 千葉県白井市冨士185番地の21

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事務所より 民事信託・遺言・後見・相続

費用・報酬について(2) 登録免許税のこと

こんにちは

以前の記事で、費用報酬のことを主に不動産登記のことを概括的に記しました

今回の記事では、登録免許税について、掘り下げていこうと思います

まず 法務局で登記をしてもらうには 大原則として申請時に登録免許税を納税しなければなりません

この登録免許税ですが登記の目的、原因により算定されます

税率に基づいて、算出される登記の目的、原因の場合、まず不動産の価格が情報源として必要になります
この不動産の価格ですが 都市町村において 固定資産としての評価格が明らかになっているならば その価格が課税標準価格として扱います
その課税標準価格に対して登録免許税法によって定められている税率を乗じて得られた数字を登録免許税額として扱います
※詳細な計算の仕方は 後ほど紹介します

ところで建物を新築した際に 一番はじめに権利の登記する「所有権保存」登記ですが 新築ということですので 都市町村では当該新築建物の評価格を把握してはいません その場合は 法務局地方法務局が定めた認定価格を用いることとなります

話を戻して この登録免許税の算定ができないと 登記申請時に預かる金員が確定しないため お答えすることができないこととなります
以前 登録免許税を考慮しないで 回答してほしいという問い合わせがありましたが お断りしました 委任事項(登録免許税の納税の委任による代理)さえも明確にもならずに 報酬が定まるはずがないからです

さて具体的に 登録免許税の計算について 解説したいと思います

それぞれの価格が金1,000万998円の土地と1,000万001円の二つの土地について 二つとも所有権を同じ方に譲渡したとします

まず課税価格の算出ですが 二つの不動産の価格を足し合わせ 合計金額から100以下の位を切り捨てた数字が 課税価格となります

次にこの課税価格に対して 登記の目的及び原因に対応する税率を乗じる計算を行うのですが 売買を原因とするのか 贈与を原因とするのか 令和2年10月28日現在において 適用される税率が違ってきます

売買の場合は 1000分の15
贈与の場合は 1000分の20

です この税率を見ただけでも、原因が売買なのか贈与なのかによって 約1.3倍の差があることにご理解いただけると思います

不動産の価格にこの税率を乗じて 得られた数字に対して 10の位以下を切り捨てて 得られた数字が 具体的な登録免許税額ということになります

よって 売買なら:20,000,000 × 15/1000 = 300,000 円

    贈与なら:20,000,000 × 20/1000 = 400,000 円

となります。上記は特定承継の場合でしたが、所有権の移転の原因が相続であるなら、税率は1000分の4ということとなり 贈与と比べると 税率は5分の1ということになります

いかがでしたでしょうか 登記を申請するにしても 登録免許税を納税しなくてはなりません
また 登記の申請するに至った原因によって税率も変わるため 相続対策という言意味づけで贈与であった場合 登記申請時に登録免許税も売買・相続と比べて高額であり 受贈者に対して 贈与税が課税されます

時折 電話の問い合わせで そろそろ対策しておきたいので 家族の誰かに名義を変更したいという要望があるようですが 誰に頼んでもかかる費用でさえも どれくらいかかるのか お分かりいただけたと思います

次回以降 また費用報酬のことを触れて行きたいと思います

相続手続きの相談を承ります
司法書士 大山 真 事務所
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豊洲ぐるり公園から台場を望む 夕日が綺麗でした