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事務所より 法教育

壱年間有難うございました

今回は、実務から離れて、司法書士試験受験のことを記したいと思います。長かったのか、短かったのか、それぞれの心境にその評価は譲りますが、某資格試験予備校の司法書士試験1年合格コース講座が昨日をもって、無事に終了しました。
 受講生の方は、本当におつかれさまでした。
 とは言っても、これからが勝負なのです。
 月並みな表現しかできないかもしれませんが、「自分自身から逃げ出さないこと」を強く意識して、受験準備に取り組んでほしいと思います。
 「あきらめる」という言葉がありますが、決してネガティブな言葉ではありません。「明らかに・見極める」という意味があるのです。受験準備をしていて、覚え込む作業、答える訓練など、適切な手段を用いなければ、融合がうまくいかない場合もあります。そういう事態に、あきらめて、次に進む分には、問題はありません。でも疑問点は頭の片隅に気にはしておいてください。そうして、他の知識が、疑問点を解決してくれることもあります。またそのような事態に遭遇しても、逃げ出さずに、大きな枠組みで捉えて、受験準備に励んで欲しいと思います。
 これまで費やしていた時間、過ごしてきた時間の上に今があります。あと3ヶ月もありませんが、とにかくめいいっぱい取り組んでください。


上記記事は、旧ブログ「時報」より、2022年5月22日に、本ブログに移植しました。

回想

当時、資格試験受験予備校の講師として、一年合格コースを担当しました。講師としての葛藤や、資格試験受験予備校の組織再編により、不安定な境遇、また組織の集客やPRのノウハウの悪さに翻弄され、いろいろ悩んだところもありました。もっともそんなことは、受験生には関係なく、とにかく臥薪嘗胆の念いで取り組んでいる以上、その期待に答えなければいけないと思い直して、教壇にたったことを覚えています。その年の合格者を輩出することができませんでしたが、その翌年に、過去に私の受講したクラスから、合格者が輩出された知らせが届き、嬉しくなったものです。

現在の受験生に伝えたいこと

今現在は、SNS上で、時折、受験に関する気持ちのあり方を、投稿したりすることもあります。ただ私が受験していた時と比べると、若年者の受験が増えたように思います。合格してから、何したら良いでしょうか?次は〇〇士、という受験生も現れ、ずいぶんこの資格試験の捉え方も変わったな等思うことがあります。

合格をすぐに仕事ができる

今も昔も変わらないこととして、この試験は、合格すれば、すぐにでも独立開業することができる、それが、とってもすごい資格試験だと思います。現在は、開業登録時に先立ち、一定の研修を受講することが登録要件な会もあるようですが、実務と試験の乖離は、一定以上は、致し方ないことだとは思います。それにしても、他の資格試験に比べれば、実務に近い試験だと思います。

合格に際し多くの犠牲を伴います

ただ、試験合格に向けて、多くの時間を費やすことになることその他多くの犠牲も伴うことも、今も昔も変わらないもう一つの事実が存在します。そうして時間を費やし合格したのですから、取得した資格を十分に人生に生かして欲しいと思います。

綺麗なことは記せないものです

しかしながら、この資格を短期で合格した優秀な方でさえも、実務について数ヶ月でお辞めになってしまう現実も存在します。私は、試験に合格したら人生は薔薇色ですよ、というきれいなことを記すことはできません。それほど実務の世界は厳しいことをよくよく認識して欲しいものです。そんな厳しい世界であったとしてもなんとかして生計を立てている同業者もいることも事実です。

資格取得の意義について

最後に、資格取得の意義の一つは、職業選択の自由と法令による制限を受けている業種の仕事に就くことができることだと思います。このことは、資格を持っていらっしゃらない方とは、比べ物にならないほど大きなことだと思います。他の方が仕事につくことが容易ではない業種に就くことができるのは、職業の選択肢が他の方より一つ多くあり、このことは人生に有利なものであると確信しています。先にいろいろ記しましたが、もし挑戦してみたいと思っていらっしゃる方は、よくよくご自身とよく向き合って受験するしないと決めて欲しいと思います。

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司法書士 大山 真 事務所
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2022年5月吉日のエビス界隈