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民事信託・遺言・後見・相続

公正証書遺言の探索方法

こんにちは

先日 株式会社の設立のための準備として 某公証役場に出向いて 認証手続中に、カウンター前に張られている公証役場での公人情報の取り扱いを見ていたところ 興味深い記述があった

もっとも興味深いことは 個人情報の取扱い云々ということではなく ある制度が存在することに驚きを覚えた

その制度とは「遺言検索システム」というシステムを使った公正証書遺言の有無の照会制度である。

この制度、遺言者が、昭和64年1月1日以後に作成された公正証書遺言の存在の有無を検索するシステムということだそうです。

調べるには、遺言者の氏名(webページでは、遺言の効力が生じていない段階を意識しているようで、「遺言をされた嘱託人の氏名」となっています。)、生年月日、遺言公正証書作成年月日等を公証役場に伝え、公証役場は、公証人連合会にて検索し、その結果を問い合わせがあった公証役場に通知するという制度の様です。

ただ、公証役場に出向いて、照会の請求をすれば、即日、その有無が判る、ということではなく、公証人連合会が自らのシステムによって検索するので、数日、その回答をもらうまでに、時間が掛かるということでした。また費用負担については、照会の請求そのものは、平成28年8月23日時点で、無料、ということでした。

遺言を遺されているのかどうか、調べるには良い手段であろうと思われます。

遺言書の作成について、相談を承ります。
司法書士 大山 真 事務所
TEL: 047-446-3357

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不動産の登記における「名義の変更」と「権利の移転」について(1)

こんにちは

第一報の問い合わせで「名義を変更したい」という声をよく聞きます

事情をよく聞くと 伴侶が死去したことにより 名義を私に変更したい ということの様です

この場合 法律上(というよりも不動産登記の制度)では「変更」ではなく「所有権が移転したことによる登記」申請となります

「名義人の表示変更」ではなく「権利の移転」ということなのです

故に 法務局に対し 権利が移転した旨を 書面審査上 事実が認定される様に 準備をしなければなりません

「名義を換えるだけなのに どうして こんなに大変なの!?!」 という声もよく聞きます

確かにそうでしょう 相続という法律上の効果が生じたことによって 被相続人の権利義務の一切が相続人に承継した そのうち対象となる被相続人が所有していた不動産の権利が相続人に移転した ということを証明しなければならないからです


今日において 千葉県のみならず 東京でも 法務局での相談は 事前予約制を採用した様です

千葉県の場合ですが 1回の予約で 所要時間は20分しか与えられてはおらず その回では延長はできないようで 改めて予約をとって後日の相談ということの様です

いろいろ官公庁や金融機関を廻ってどうしたら良いのかを逐一聞き回るよりも 当事務所を始め 街の法律の専門家たる司法書士に相談すれば 概ね1回目の相談で手続の筋道を示すことができると思います

相続に関する相談をお受け致します
司法書士 大山 真 事務所
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兄弟姉妹が相続人となる相続の手続について 戸籍を中心に…

こんにちは

相続の手続きについて、様々な事務所さんで紹介されていると思いますが、今回は、戸籍について、少し記したいと思います。

(共同)相続人の一人から、よく問い合わせを頂きますが、ある程度事情をお聞きすると、「(不動産の)登記名義を私に変更したい。」という要望を御聞きします。ところが法務局では、お話をされている方が間違いなく相続人であるかどうか、戸籍謄本等の公文書で確認しなければ、相続人であることを確定することができません。また他に相続人が存在するのか、しないのか、その戸籍謄本等で確認する必要がありますので、やはり戸籍謄本等の公文書を準備しなければなりません。

相続人が配偶者と子であり、被相続人の戸籍に双方記載されていれば、入手は、比較的難しくはありません。一方、相続人が兄弟姉妹であると、傍系の血族ですので、その兄弟姉妹が、婚姻、分籍等で、被相続人とは違う戸籍簿が設けられていると、事実上、自治体は、他の相続人からの請求に対しては、対応はしてもらえない様です。彼らの言い分として、存在がわかっているならば、その相続人から請求してもらって応じることがトラブルを未然に回避することができるという論理が存在するようです。

自治体は、一般の方からの請求、また委任による代理に基づく請求は、随分慎重に扱っている様です。上記のように、戸籍が集めることが事実上困難な事案もあります。そんな場合は、専門職である私大山や司法書士、弁護士の諸先生方に依頼すると、格段の早さで戸籍を収集することができます。もちろん、弁護士・司法書士等の法律専門職の我々も、慎重に執務を手続していく信頼のもとで、他人様の戸籍を取り扱うことが許されています。

近頃は、ご自身で手続をされる方が随分増えた様に思われますが、兄弟姉妹が相続人である事案については、やはり依頼された方が良いと考えます。

 

相続手続について相談を承ります
司法書士 大山 真 事務所
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蓮

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事務所より 民事信託・遺言・後見・相続

生存配偶者(ツレ)の法定相続分は1/2とは限りません

こんにちは

今回は 法定相続分について 誤解されていることもあるので そのことを記します

生存配偶者の法定相続分は 常に1/2とは限りません

そもそも 生存配偶者という聞き慣れない言葉が出てきていますが 亡くなられた方の配偶者(ツレ)のことを指します その配偶者が生存されていれば その配偶者は常に相続人になります

ただその他の相続人が被相続人の子なのか直系尊属なのか はたまた兄弟姉妹なのかによって 法定相続分が違うのです

よく知られているのは 被相続人の子と生存配偶者で相続する場合でしょうか この場合 生存配偶者の法定相続分は1/2 ということになります

被相続人の直系尊属と生存配偶者で相続する場合 生存配偶者の法定相続分は2/3です

そして

被相続人の兄弟姉妹と生存配偶者で相続する場合 生存配偶者の法定相続分は3/4になります

よく 1/2 1/2 と聞きますが どなたと相続する事案なのかによって 相続分は変わるのです

ご留意を

 

相続手続についての相談を御受け致します
司法書士 大山 真 事務所
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遺言の制度(その3)

こんにちは

遺言の制度について 今回も記してみようと思います

自筆証書遺言について

民法上 自ら 自書しなければならないことは明らかなのですが どのような筆記具を用いて 遺言書を作成するのかは 実は決まりはありません

典型的なのはボールペンで ということになるのでしょうか

確かに ボールペンであれば 半永久的に消えることもありません ただ訂正については 判例で例外が認められているケースもないわけではないですが 大原則として法令に従った訂正方法に従わなければなりません

法令に従うというと 途端に遺言書を作成することに気が重くなったり なかなか気が進まなくなることでしょう

もう少し 良い方法はないものだろうかと 考えてみると 鉛筆で綺麗に下書きをして この内容及び日付で間違いなければ 押印し 定着スプレーで固定してしまうというのも 一つの良い方法かもしれないと考えられます
鉛筆で、記している間は、消しゴムで丁寧に綺麗に、前に記したものを完全に消して、書き直し、これでよいと、決心したら、定着スプレーで固定してしまうのです
定着スプレーで固定した後 消しゴムを使って遺言を消そうにも消えないので、半永久的に遺すことができると考えます

やはり簡単に遺言書が作成できる方が良いですよね

遺言書の作成の相談を承ります
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事務所の執務室からの風景