こんばんは
どうも 近頃 なんだかよくわからない金利に関する報道が続いていますね
そう マイナス金利のことです
ただこのマイナス金利について 今のところは 中央銀行である日銀と民間の銀行の間での話であり 直接預金者には 預金に対する利息が更に減少することはあっても ベクトルが逆向きになるマイナスということにはなりません。
ところで 銀行と預金をしている人との間の契約は、いったいどんな契約なのかを検証してみましょう
それは ズバリ 「特約付無償消費寄託契約(とくやくつきむしょうしょうひきたくけいやく」となります
なんだか聞き慣れない言葉ですね
分解して考えてみましょう ただ「特約」という言葉は、今しばらく脇において置き 後で取り扱います
では「無償」ですが、ズバリ「タダ」というこです 何が!! ということなんですけど 人様に モノを預かってもらう場合に 預り料が発生するのかどうか ということです 銀行に預けて その預り料を支払わなければならない ということではないですよね 故に「無償」という言葉が入ります
次に「消費」という言葉を見ていきましょう。この消費 もしかしたら消費者金融という言葉がよぎって あまり良くないイメージを持っていらっしゃるかもしれませんが ニュアンスが少し違います 消費とは 平たく言うと「そのモノを使ってしまう」ということなんです
人様が預けた金員を勝手に使うとは何事か?!?! といぶかる方もいらっしゃるかもしれませんが ぜひ このまま読み続けてほしいと想います
では「寄託」という言葉ですが 平たく言うと「預け預かる」契約のことを言います 個人もしくは会社・法人が銀行に融資(貸し付け)をしているわけではないですよね (預金者が)金員を預けて (銀行が)金員を預かるという契約です
さて 先程「消費」という言葉を見てきましたが この「寄託」(契約)と併せて 見ていきましょう 預金した方は、まさか預けた金員のそのもの(例えば日本銀行券一万円の券面番号******と同じもの)を返してほしい、ということまで望んではいませんよね 預けられた銀行にとっても それでは融資等を実行する際の金員として運用することができないということになります 金員を預かった銀行は 業務のためその金員を消費します そしていざ払い出しに応じるときは 同等価値のある金員でもって払い出すのです 故に「消費寄託」という言葉が使われるのです
最後に「特約」ですが 預金者が銀行に預けている金員について利息を付すことです。
こうしてみてみると 銀行と預金者間の契約は「特約付きの無償消費寄託契約」ということがわかりますね。
近頃 日本の中央銀行である日本銀行が「マイナス金利」を適応するという報道があり、その数日後、世界経済の不安から、投資家が日本国債の買い入れが殺到し、その長期金利がマイナスになったという報道がありました。このことと上記の契約に因果関係は直接はありません。ただ預金者の利率は、銀行が決めることとなるので、実のところ利息を払うことが経営上難しいから利息を下げますという話は良く聞くかもしれませんが、預金者に対してまで、マイナス金利を適応して、預金者から利息を徴収するということにはなりません。もしそうしたら契約違反ということとなり 大変なこととなる でしょう…
ただ銀行側も、経営上そのままでは問題が生じるかもしれないので、口座管理手数料などを導入したり、手数料の支払要件を厳しくしたりするケースはあるかもしれません。
債券市場における国債の長期金利がマイナスということですが これは国債の満期時に支払われる利息を付した全体価値に比べて 高く売り買いされているという現象が背景にあります あれ 買い付けた方は損するのでは?!?と想われるかもしれませんが 市場が「その債権はまだまだ価値がある」と判断されているうちに、売り抜いてしまおう という思惑があった上で 買い付けています ただこのことは 聞こえが悪いですが 価値が下がったと判断されたときには 保持していたくないので 言わば ババ抜きをしている と揶揄されることもないわけではないですね
今回は 報道機関も大きく取り上げており 誤解が誤解を生んで どうしたものかと想います 今日 銀行に行きましたら なんだかね?!? とその報道について ある銀行員はため息を付いていました
もう少し 庶民にとって分かりやすい報道をしてほしいと 切に願っております
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