街頭風景

離婚に関する諸問題

 離婚に関する諸問題は、それぞれ存在しますが、元夫婦間に存在する共通の問題、未成年のお子さんが現在いらっしゃる場合の問題があります。

離婚

まず、離婚そのものをご検討されていらっしゃると思います。連れ添っていた相方と別れたい原因が存在し結婚生活を継続することが難しい場合、協議による離婚または協議が調わなければ離婚の調停を検討することとなります。

離婚に付随する各請求権

以下に、各請求権を紹介します。

財産分与請求権

夫婦共同で構築した財産を分け合うための請求権のことです。この請求権は、裁判所の力を借りて解決する方法による場合は期限が決められおり、離婚成立後2年内に調停の申し立てをしなければなりません。もし、離婚成立後2年を経過してしまうと、協議によるもしくは「離婚後の紛争調整調停」によって、家事調停手続の申し立てが認められる場合がありますが、先の財産分与調停の申立てではないため、調停に変わる審判がなされない可能性があります。

相手方の不貞行為に基づく慰謝料請求

相手方の不貞行為に基づく慰謝料請求も、事案によっては請求できる場合があります。なお、慰謝料は、不法行為に基づく損害賠償請求に準じて考えられているため、その不貞行為をすでに知っていることおよび夫婦間の債権消滅時効の停止があるので、離婚の時から3年で、権利が消滅してしまいます。

未成年のお子さんが夫婦間にいらっしゃる場合・親権、監護権、面会交流および養育費

親権および監護権

親権については、あまり説明をする必要はないかもしれませんが、協議により一方を定め、協議が調わないときは、(調停によって)家庭裁判所が、親権者を定めることになります。親権者は未成年の子を監督する権利義務を有し、法律行為についても代理権を有します。ただ監護権者は親権者ではない親に付与できる余地もあります。

面会交流・養育費

面会交流

面会交流も、民法第766条に規定されていて、未成熟子の福祉を害することがないかぎり認められる権利です。協議が調わなければ家事調停事項として対応がなされています。

養育費

養育費は、未成年の子が成人したとしても、大学または専門学校等を卒業し、進学する機会がなくなり、もっぱら就労することとなった段階まで、養育費の請求権は存在します。実務上は、成人したら画一的に、養育費の請求権が終了してしまう取り扱いではありません。

また、養育費は、もっぱら監護しない親が子に対して負担するものではなく、監護している親にも双方課せられています。このことは、一方が他方の負担する義務を立て替えたと考えることもできます。故に、離婚後の紛争等調整調停の申立、または不当利得返還請求訴訟の可能性もあるように思われます。ただし、前者は、家事調停事件として取り扱うため家庭裁判所、後者は、訴額にもよりますが、地方裁判所または簡易裁判所が管轄となることもあり得ます。

まずは、相談から

協議による離婚が難しいようであれば、裁判所の力を使って離婚等の手続きをしていくこととなります。お一人で悩まずに、まずは当事務所まで相談されることをお勧めいたします。

司法書士 大山 真 事務所
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